製薬会社のMRって文系でも大丈夫?【就職できる?MR以外の選択肢は?】

チクチク

最近就活生から
こんな質問をいただきました。

22卒文系です。MR志望ですが、
就活終わる気がしません、
MRが不要になるとは思いませんが、
やはり文系卒は不利になるのでしょうか?

チク子

この不安…とってもわかるわ!

チクチク

なので今回は
以下4点について
現役MRの私が
詳しく紹介します。

  1. 文系でもMRになれるのか
  2. 文系でもMRとして
    やっていけるのか?
  3. 採用は大丈夫か?
  4. 文系MRってどれくらいいるの?
ドチク子

学生の不安解消は大事な仕事よ!
ちゃんと答えるのよ!!

もくじ

MRは文系でもなれるのか?
採用は大丈夫?

結論から言いますと大丈夫です!
文理に差は有りません!
なれます!安心してください!

製薬メーカーや採用年度の差はあれど、
MRの構成は意外と文系が多いです。

MRの文理構成

MRは意外と文系が多い職業です。
以下アンケートをご覧ください。

  1. 文系:49.1%
  2. 理系:29.0%
  3. 薬・医系:21.9%
チクチク

MRの半分は文系です。

製剤見本を保管するために
全国の営業所に管理薬剤師を
配置しなければならない
という制度的な側面があり

一定数の薬剤師が必要なので
2割ほど存在しています。

そう言った意味では
通常の会社と異なり
薬卒が採用されやすいです。

チク子

まぁ製薬会社だから
当然といえば当然よね

近年の採用では薬剤師の割合が増えている

文系大学の方には少々厳しい内容ですが
近年の新卒採用では
薬剤師の採用数が上昇し、
その他の採用割合が減っています。

その影響は20代の文理構成に現れています。

  1. 文系:38.2%(10.9%↓)
  2. 理系:23.6%(5.4%↓)
  3. 薬・医系:38.2%(16.3%↑)

昔と比べると入社する難易度は上昇しています。
2020年の第一三共の様に
薬剤師のみ採用する企業も出てきました…

チクチク

ここ数年のトレンドを見ていると
非薬系の新卒採用が厳しい状態は
続くのではないでしょうか?

MRに必要な能力に文理は関係ない

採用自体は絞られていますが、
業務に関しては
文理は全く関係ありません。

MRに必要な能力は

  1. 情報を適切に紹介すること
  2. 顧客に情報を聞きたいと思わせること

この2点です。

この能力には
基本的に文理は関係ありません。
減ったとは言っても
新卒の4割弱は文系です。

自信をもって
採用試験に挑んでもらいたいです。

チク子

次はこの点を
掘り下げていきます!

文系でもMRとしてやっていけるのか?

MRは文系でも大丈夫です
チクチク

ここからは文系でも
MRとしてやっていけるのか?
という疑問に答えていきます。

過去記事でも触れましたがMRは対人業務です。

MRは機械を相手にする仕事では有りません。
必要な素養は
相手の話を聞ける力、
情報を正しく伝える力、
差別化能力があるか否か

という点に集約されます。

その他にも目標達成にかける意識や
一人で営業する仕事なので
自己管理力はあるか等が求められますが、
どれもこれも文理関係ないものばかりです。

チクチク

MR業務は文理関係ない
仕事だと言い切ってれます!

MRにおける文理の差

文理の差

そうは言っても
お薬を売るのだから
文理の違いあるんじゃない?
ということも考えまして、

学生時代に学んだことで
得られる恩恵を文理に分けて考察します

文系のメリット

チクチク

理系の私が
10年以上仕事をしていて
文系で羨ましいな
と感じた知識は
以下二つでした。

マーケティング知識

営業なので
マーケティング思考は成績に直結します。
数々のモノを売るための理論がありますが、
知って使えると強いです。

MRの本質は営業です。
気合いも重要ですが
再現性高く行うには理論が大切です。

チクチク

経営戦略とか学んでいる人は
しっかりとした
理論を持っていることが多く
感心することがあります。

英語を話せる

英語を話せると出世しやすくなります。
英文学部とかだと少し有利かもしれません。

チク子

もちろん学部関係なく
話せれば最高です。

あとバリバリ
英字文献読んでいたりするとかっこいいし、
情報入手方法が多角化されるので強いです。

しかし、ここ10年で
かなりグローバル化が進んでいるので
遠からずできて当たり前の時代がやってきます。

入社時に少々英語ができる位で
アドバンテージになる期間は
あまり長くないかもしれません。

入社してからは
勉強する時間の確保が難しいので
入社前にTOEIC730点くらい
とっておくと将来的に楽になります。

顧客に情報を聞きたいと思わせる力が高い

これは個人差が大きい力ではありますが、

個人の意見としては
『顧客に情報を聞きたいと思わせる』という
MRに最も必要な力の一つは
文系のほうが強い傾向があります。

後述しますが、
理系ってオタク気質な人が多いんですよ…
自分の世界が好きなんです。

私も含めてですが…
コミュニケーションよりも
真理に視点が傾きがちな人が多いです。

文系の人って文化を専攻しているだけあって、
この辺の力が全体的に高い気がします。

チクチク

ただコレは完全な主観です!

理系のメリット

チクチク

逆に理系のメリットなにかな?
と考えたところ
下記二つが思い浮かびます。

統計データの理解ができる点

MRが用いる紹介データは当然、
統計解析や検定がなされています。

知らなくても、まぁ何とかなるのですが、
知っているとデータへの信ぴょう性が増します。

Χ2乗検定とかカプランマイヤーとか
意味が分からない文系の人は多いかと存じますが
なぜそれが使われたのかわかると
データ理解の助けになることがあります。

最低限の統計知識は間違いなく
MR業務に役立ちます。

チクチク

帰無仮説と聞いて『?』
と思われた方は
簡単な本を一冊読むだけで
大分違いますので
kindleで探してみてください。

チク子

当ブログにも
簡単な解説を用意しています!

作用機序や相互作用等、
全身への影響をイメージしやすい

理系は知識の種類が
生物系や物理系に偏っているため、
薬学知識を吸収しやすい
というメリットがあります。

既存の知識と紐づけて覚えられるので
知識の吸収スピードは文系と比べて早いです。

あと理系って前述のとおり
オタク気質なやつが多いですからね!

生物オタクって遺伝子の意義とかで
半日語ることができたり、
考えすぎて哲学的になって
『体は遺伝子の乗り物』っていう
哲学的な領域に近づいて行ったりします(笑)

そして化学オタクは電子軌道から

『水素H2とヘリウムの原子量はほぼ同じであるにも関わらずヘリウムの融点は-272.2℃、水素の融点は-259.2℃とヘリウムの方が低いが、なぜか?』


という疑問を考察することに
喜びを感じたりします…

物理オタクに至っては
頭の中がどうなっているのか
想像もつきません。

この辺の物事に対する興味の違いは
知識の吸収スピードに差をつけるかもしれません。
吸収は確かに速いかもしれませんが、
それでも継続的な努力にはかないません。

しっかり学べば2~3年もすると
文系出身MRも同じような
吸収スピードになります。

チクチク

継続的な努力には勝てないよね

努力の前に知識差は
簡単にひっくり返る

努力の前に知識差は簡単にひっくり返る
チクチク

大学で学ぶ時間は4年間です。
MRで必要な知識は
長い社会人人生のなかで
ひっくり返るものが
ほとんどです。
大学4年間の文理の差など
関係ありません。
入社後の努力が重要です。

長期の導入研修があるので心配無用

ドチク子

文系のワイには
人体や薬のことなんて
全くわからないわよ!!

実際、こんな人も
いらっしゃるのではないでしょうか?
でもご安心ください!!

新卒で入ったMRには
4~6か月の長期にわたる導入研修があります

この研修では
公益財団法人MR認定センターが行っている
MR認定試験に受かるための
4科目と自社品知識を叩き込まれます。

ちなみに昔は6科目ありました。
最近統合再編成されて
3科目4テキストに変わりました。

  • 医薬品情報
  • 疾病と治療(基礎)
  • 疾病と治療(臨床)
  • MR総論

MR認定試験は医師の前に行くのだから
最低限これくらいは知っておきましょう
という試験です。

6か月ちゃんと勉強すれば
95%は受かる試験です。

チク子

会社の研修を
信じて勉強しましょう。

ちなみにこの研修って
すっごいコストがかかっていまして

基本給:22万×6か月=132万

さらに滞在費、食費、会社、講師陣の費用、研修部社員の給料、場合によってはボーナス…etc.
非常に高額なお金がかかります。

チクチク

勉強しているだけで、
これだけもらえる
夢の様な研修だね。

2023/02追記
MR認定試験の制度変更に伴い
近い将来この導入研修を
企業が行わなくなる可能性が出てきました…
将来的には学生のうちに
認定試験合格が必須になるかもしれません!

詳しくは以下記事を参照ください!

MR以外の選択肢は?

営業が嫌だ!あわない!
でも製薬会社の給与と福利厚生は捨て難い…

そんな方もいらっしゃると思います。
製薬会社は普通の企業ですので
経理や総務、法務など
さまざまな部署が存在します。

なので当然文系採用もございます。
が!これは相当な希少種です!

新卒で募集されることは
非常に少ないと言い切っていいです。

チクチク

これらの職種は新卒ではなく
社内異動と中途採用で
賄われます!

実際の文系職種のルート

実際最も多い文系職への採用ルートは
社内移動です!!!

一度MRとして入社し、そこで成果をあげ
会社に希望を受け入れてもらい
各職種に移動します。

または全く別の業種で
希望職種につき、実績を積んだ後に
製薬会社に転職する方法もあります。

営業が嫌いで、MR以外の
文系職種を探しているのでしたら
コチラの方法の方がオススメです!

嫌いな職種で実績を上げるのは
修羅の道です!
個人的にはオススメはできません。

実績を出せずに燻り続けるのも
会わずに結局辞めてしまい、
時間を無駄にするのも
非常にもったいないです。

チクチク

大切な就活なのでよく考えてね!

あとがき

このように会社は文理問わず
新人には多くのコストをかけ教育を行います。

もしMRになった際には
会社に感謝して存分に勉強し、

MR認定試験を余裕で
合格することを目指してください。

ドチク子

ぶっちゃけ受からないと
所長がやばいから
ホントに頑張って!!

営業に関しては文系の人でも
全く問題ありません!

はっきり言えます。
現場はMRになってからの
努力を評価しています。

結局は真摯に顧客の求めるニーズは何か?
考え続けることが大切です。
MRになって一緒に考え続けましょう!!

チクチク

本記事が少しでも
文系の皆さんの
背中を押すことが
出来ましたら
幸いです。

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