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THE CELLがKindleで分割購入できる件【がん領域MRは20章を読んで損はない】

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THE CELLがKindleで分割購入できる件

THE CELLがKindleで分割購入できる件

昨日、とある権威ある医師のTweetを見ていましたらTHE CELLの立ち読みをオススメされていまして、「いやいやどんなサイヤ人だよ!!」と全力でツッコミを入れながらも、なんとなくKindleを開いたところからこの記事は始まっています。

 
どれどれ…分割購入できる…だと!?

これは買わなきゃ!!と思って早速ポチりました。

この記事ではTHE CELLって何?という話と実際にKindle版を購入した所感をお届けします。

そもそもTHE CELLって何?

そもそもTHE CELLって何?

THE CELLってそもそも何って話なんですが、一言でいうと分子生物学の教科書です。生物系の大学生は一度は見たことがあると思います。

正式名称はMolecular Biology of the Cellです。1983年にガーランドサイエンスによって最初に発行され6版まで出ています。

入門編なので非常にわかりやすくフルカラーで分子生物学を紹介してくれる教科書。間違いなく良書です。そして、その最大の特徴は大きさです。

英語の辞書を4冊用意してタテ2冊ヨコ2冊並べた位の大きさです。

通称鈍器。編集者の気合入りすぎて持ち運び困難。寝転がって読むこと困難。強制的に机での勉強を強要する魔の書です。更に版数を重ねるごとに重くなっています…

学術書なので当然ですが25,000円くらいします。生物系の大学新入生の何割かはTHE CELLによって「教科書こんなに高いの!???」という大学の洗礼を受けています。(同時に大きさ&重さでも洗礼を受けます)

しかしながら入門書というだけあって、最初から順番に読むと理解が得られる構成となっています。基本的に「基本、発見等の歴史、応用と課題」という形をとっています。

 
これを読めば分子生物学の基本はOKと言われているほどです。
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Kindleのメリット、デメリット

Kindleのメリット、デメリット

実際にKindle版を購入して感じたメリットとデメリットを紹介します。

メリット

最大のメリットは「鈍器じゃない」これに尽きます!!

スマホで見れます!!持ち運びできます。寝転がって読むことができます!!お風呂でも読めます!!!実物を見たことがある人にはこれがどれほど画期的なことかわかるかと思います。

また分割して買える点もメリットです。Kindle版は章ごとに分割して販売しています。章によって値段が違いますが、1500円から2500円です。後述のデメリットで上げますが、値段は紙板の倍します。

それでも勉強したい箇所が決まっている場合は分割の方が絶対価格が圧倒的に安いのでオススメです。

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デメリット

続いてデメリットです。少しメリットの項でも述べましたが、高い!!

紙版25,000円に対してKindle版47,594円です。約2倍!!!運送費も紙代もかからないにも関わらず、この価格設定は暴利と言わざるを得ないです。

どう考えてもおかしいので出版元はなんとかしてください。納得できません。寝転がって読めることは魅力的ですが、そこに倍もの差があるとは思えません。それとも大きいことがデメリットだと公式が認めているのでしょうか。

更に不思議なのが大学生協なら19000円で電子版が買えちゃいます。アプリケーションはKindleではありませんが、専用の無料アプリで読めるようです。ただ分割販売に関しては生協もほぼ同じ値段の様です。

 
他が安いのに天下のKindleが何故できないのよ!!!

加えてKindleの文字サイズ変更に対応していません。そのためスマホではかなり文字が小さいです。拡大しながら読むと右左のスクロール回数が増えるのでかなり読みにくくなります。(イメージとしては文字の小さいPDFファイル閲覧)

フルカラーの図解が多い書物なので技術的に難しいのかもしれませんが、明らかにユーザビリティを落としています。改善が必須だと思われます。私は耐えかねてMacBookにのKindleで読んでいます。

 
出版元…なんとかしてください!!!
MacBookで読むTHE CELL

それと電子版というよりも日本語版での問題ですが、時々翻訳が変です。日本語的にOKか?と思うことがあります。意味は通じるので問題ありませんが…高いのになぜ?と思ってしまいます。

がん領域担当MRは20章を読むべきかも

がん領域担当MRは20章を読むべきかも

20章はがんに特化した章になっています。私もまずは20章を買いました。前述の通り「基本、発見等の歴史、応用と課題」という構成で作られています。

教科書として足る情報、つまりある程度確定した情報なので、本当に最新の情報は載っていません。応用の一番新しい部分でもCTLA4抗体のイピリムマブ(製品名ヤーボイ)です。ヤーボイの国際登場は2011年ですので大体10年くらいは遅れています。

まぁ確定した情報なのでそんなもんです。

しかし見方を変えれば2011年までの確定したがんの歴史をまとめた書物です。MRの多くは学生時代がんの研究を行っていないと思います。当然私も行っていません。更に元々文系の方々もいらっしゃいます。

そういった人々にとって一気に歴史を知ることが出来る本書は知識補完ツールとして本当に優れていると感じます。会社の研修資料はどうしても製品情報に偏り知識も偏りがちです。結果MRの知識はかなり尖ったものになりがちです。

知識の偏りを是正しがんの歴史とバックグラウンドを知り、医師と目線を合わせるための知識補完ツールとしてはかなり優れています。大体100Pくらいなので2日くらいあれば全部読めます。

あと単純に面白いです。以下は20章の最初の一文の引用です。

およそ 5人に 1人はがんで命を失うが, それが本章でこの病気を取り上げる理由ではな い。 がん細胞は, 多細胞生物の体を作り上げ維持する際の基本である約束事を守らない。 この約束違反によって正常のしくみがわかるので, がん研究は細胞生物学の基礎となる 細胞のシグナル伝達,細胞周期と細胞の成長, プログラム細胞死,組織の構築の制御の解明に役立つ。

ALBERTS. 細胞の分子生物学 第6版 第20章 がん (細胞の分子生物学 第6版) (p.1091). Kindle 版.を一部短縮。

がん=悪者って決め付けている人って多いと思うんです。それを「がんは約束違反によって正常のしくみを解き明かすもの」と最初から説明しているんです。

ちょっと「おっ!!」って思いませんか?私はこの部分で興奮していました笑

 
間違いなくがんに対する見方は変わると思います。

目的別の選び方

目的別の選び方

最後に価格と講読方法が複数あるTHE CELLはどうやって買うのが最も正しいのか考えたいと思います。

 
最も適した方法で買って読むのが一番いいですよね。

紙書籍版がオススメな人

 
電子書籍は嫌!!重くても紙がいい!!
 
そんな貴方には鈍器がオススメ!!でも本当に重いよ?

Kindle分割購入がオススメ

 
紙板の20000円は高すぎるし興味のある部分だけ読みたい!!何より寝転がって読みたい!!
 
Kindleの分割購入を使おう。たくさん買うと高くつくので興味のある部分だけにしてね!!

大学生協がオススメ(使える人限定)

 
寝転がって全部読みたい!!!
 
使える人は大学生協の電子版を購入しよう!!

東京理科大学の生協サイトより引用

あとがき

私は本当にTHE CELLを寝ながら読むことができる今の環境におどろきを隠せません。生命産業に従事している人には必ず良い影響がある本と言い切ってもいい気がするほど良い本です。

 
皆様の人生を彩る一冊となることを祈っています。