語呂と画像で覚える臨床検査値
血清総蛋白

- 血清総蛋白の基準値は?
- 婿はマッチョ:ムコハ(6.5−8.0g/dl)マッチョ
全身の栄養状態の指標です。
- 基準値以下:栄養不足、腎臓病、膵炎、がん、糖尿病、甲状腺機能亢進症など:倦怠感、むくみ、せき、蛋白尿等を伴う
- 基準値以上:感染症、脱水、ショック、肝硬変、多発性骨髄腫:感染では発熱、脱水やショックでは血圧低下や倦怠感。肝硬変では黄疸
血清アルブミン

- 血清アルブミンの基準値は?
- ある武民のしっこ:アルブミンのシッコ(4.0-5.0g/dl)
肝臓の働きと全身の栄養状態を示します。浸透圧コントロールという仕事もしています。血清総蛋白の65%前後がアルブミンです。二番目に多いグロブリンが大体35%前後です。
肝臓病の重症度を測る指標にA/G比(アルブミン/グロブリン比)がありますが、上記の比率から想定される様に基準値は大体1−2.0になります。
- 基準値以下:栄養不良、感染症、肝臓病、下痢、出血、火傷、がん、ネフローゼ症候群(腎臓よりアルブミンが漏れ出す):倦怠感やタンパク尿などの症状を呈する。
- 基準値以上:脱水により上昇することがあるが、極端な増加はほぼない。
尿素窒素(BUN)

- 尿素窒素(BUN)の基準値は?
- ヤニを注意してバン:ヤニヲ(8-20mg/dl)注意してバン(BUN)
腎臓肝臓の機能指標です。タンパク質の分解生成物。タンパク質→アンモニア→尿素窒素→尿として排泄。生成量が増えたり、腎臓の働きが悪いと排泄が滞り上昇する。
- 基準値以下:タンパク質不足、肝臓病:やせ、倦怠感等の症状を呈する
- 基準値以上:腎不全、腎炎、高蛋白食、脱水、消化管出血:むくみ吐き気、頭痛、高血圧などを呈する。軽症では無症状
血清総ビリルビン

- 血清総ビリルビンの基準値は?
- 展示を触ってビリリ:テンジィヲ(0.2-1.0mg/dL)触ってビリリ(ビリルビン)
.2:テンジ 1.0:ィヲと少しこじつけ強い気がしますが許してください笑
肝臓や胆嚢、血液疾患を確認する指標です。総ビリルビンを細かく見たものとして間接ビリルビン、直接ビリルビンがあります。こちらの基準値は
- 直接ビリルビンと間接ビリルビンの基準値は?
- 直接お触り(0.3mg/dL以下)関節お舐め(0.7mg/dL以下)
とでも覚えましょう。画像作るとGoogleに怒られうるので、文面のみで許してください。足すと総ビリルビンのマックスと同じになってますよね。
ビリルビンはヘモグロビンが代謝されてできる物質です。
ヘモグロビン→脾臓→間接ビリルビン→肝臓→直接ビリルビン→胆汁化→十二指腸に分泌という経過をとります。なので直接と間接の組み合わせでどこに異常があるか判別がつきます。
- ビリルビン高値:肝臓病、胆道閉塞、溶血等
- 間接ビリルビン高値(直接ビリルビン正常):溶血
- 直接ビリルビン高値:胆道閉塞
- 直接、間接共に高値:肝臓病
AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、GOT)

- ASTの基準値は?
- 利夫とアスパラ:トシオ(10-40IU/L)とアスパラ(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)
肝臓や心臓、筋肉細胞内にある酵素。これらの細胞が破壊されると血中に増えてくる。ALTとセットで使うことで、肝臓が悪いのか、心臓等他の臓器が悪いのか判明します。ASTが高く、ALTが低い時は心筋梗塞や筋ジストロフィーなどが疑われます。
- 基準値以下:基本的に問題ない
- 基準値以上:肝炎、肝硬変等の肝臓病、心筋梗塞、筋ジストロフィーなど:肝疾患の場合は倦怠感や黄疸。心筋梗塞の場合は胸痛、意識障害などの症状を伴う。
ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ、GPT)

- ALTの基準値は?
- ALTキー故障:ALT(そのまんまですね)キーコショウ(5-40IU/L)
前述のASTと同様の肝酵素です。しかしASTと異なり肝特異性が高いです。激勝型では500以上を示すこともあるが、ウイルス性肝炎では緩徐に悪化することもある。基本的な使い方の紹介はASTと被りますので割愛します。
- 基準値以下:問題なし
- 基準値以上:肝炎、肝硬変といった肝臓病:倦怠感、黄疸等を示す。激症肝炎では発熱や嘔吐、意識障害を呈することもある。
γ-GPT(グルタミルトランスペプチダーゼ)

- γ-GPTの基準値は?
- ご飯を食べて頑張ろう:ゴハンヲ(5-80IU/L)食べてガン(γ)張ろう(男性)。女性は大体半分程度
主に肝酵素ですが、膵臓や腎臓にも存在します。また飲酒で著明増加しますので、アルコール性肝炎の鑑別にも使われます。女性ホルモンにより低下するため女性は低い値が出ます。
- 基準値以下:問題なし
- 基準値以上:アルコール性肝炎、脂肪肝、薬剤性肝炎など:軽度では倦怠感のみが多いが、黄疸、倦怠感を伴う。
ALP(アルカリフォスファターゼ)

- ALPの基準値は?
- アルプスでいいお散歩:アルプス(ALP)でイイオサンポ(110-340IU/L)
各種臓器細胞の中にある酵素、そのためどこから出たかわからないため、診断の決め手とはならないが、6つのタイプに別れるためそれを特定することで大体どのあたりに異常があるか判別することができます。
- 検査値以下:問題なし
- 検査値以上:腎臓、肝臓、腸、甲状腺、骨の異常など
尿酸(UA)

- 尿酸の基準値
- 痛風は見ているだけで治る:ミ(3mg/dL)ているだけでナ(7mg/dL)おる。女性は2.5-6位
有名どころなので記載しようか悩みましたが、一応載せます。プリン体の過剰摂取と腎機能異常で上昇します。余談ですが、強力な抗酸化物質という側面も持っていまして、長寿の生き物ほど基準値が高いそうです。
食事量が少ない傾向にある女性は低い値が出ます。
- 基準値以下:特に問題にならないことが多い
- 基準値以上:高尿酸血症、痛風、腎機能異常、白血病、悪性リンパ腫等:痛風や尿路結石では激しい痛みを伴う。
クレアチニン(Cr)

- クレアチニンの基準値は?
- 1前後(男性0.8-1.2mg/dL 女性0.6-0.9mg/dL)
正直これも有名どころなので悩みました。1って覚えやすいですしね。
筋肉のエネルギー回路であるクレアチンリン酸回路の代謝産物です。基本的に筋肉量に比例しますので、マッチョな人は高く出ます。筋肉量の少ない女性は男性より低いです。腎機能の悪化と共に上昇します。
あと採血直前にデットリフトやバーベルスクワットといった高強度トレーニングを実施しても上昇します。
- 基準値以下:筋ジストロフィーや輸血による低下、病的な筋量低下が原因
- 基準値以上:腎臓病、尿路閉塞、脱水、腸閉塞等、その他、肉の過食。マッチョなど:腎臓病の場合が倦怠感、吐き気、むくみ、高血圧、頭痛などを呈する
あとがき
一般検査、腎肝検査と作成しました。次は脂質や糖質でしょうか。腫瘍マーカーなんかも面白そうと思っています。