MRは文系でも大丈夫です

過去記事:『MRになるための必須資格と学歴、求められる学力や素養について解説します』でも触れましたがMRは対人業務です。機会を相手にする仕事では有りません。
したがって、必要な素養は相手の話を聞ける力、情報を正しく伝える力と差別化能力があるか否かという点に集約されます。
その他にも目標達成にかける意識とか一人で営業する仕事なので自己管理力はあるか等が求められますが、どれもこれも文理関係ないものばかりです。
MRは文理関係ない仕事だと言い切っていいと思います。
文理の差

そうは言ってもお薬を売るのだから違いあるんじゃないということも考えまして、学生時代に学んだことで得られる恩恵を少し考えました。
文系のメリット
10年以上仕事をしていて文系で羨ましいなと思った知識は以下二つでした。
マーケティング知識
営業なのでマーケティング思考は直結します。
数々のモノを売るための理論がありますが、知って使えると強いです。
MRの本質は営業です。
気合いの重要ですが再現性高く行うには理論が大切です。
英語を話せる
英語を話せると出世しやすくなります。英文学部とかだと少し有利化もしれません。もちろん学部関係なく話せればOKです。
あとバリバリ英字文献読んでいたりするとかっこいいし、情報入手方法が多角化されるので強いです。
しかし、ここ10年でかなりグローバル化が進んでいるので遠からずできて当たり前の時代がやってくると思います。入社時に少々英語ができる位でアドバンテージになる期間はあまり長くないかもしれません。
・関連記事:製薬会社社員・MRに英語は必要か?
理系のメリット
逆に理系のメリットなにかな?と考えたところ下二つが思い浮かびます。
統計データの理解ができる点
MRが用いる紹介データは当然、統計解析や検定がなされています。
知らなくても、まぁ何とかなるのですが、知っているとデータへの信憑性が増します。
Χ2乗検定とかカプランマイヤーとか意味が解らない文系は多いかと思いますが、なぜそれが使われたのかわかるとデータ理解の助けになることがあります。
最低限の統計知識は確かに役立ちます。
簡単な本一冊読むだけで大分違いますので気になった方はkindleで探してみてください。
作用機序や相互作用等、全身への影響をイメージしやすい
理系は知識の種類が生物系や物理系に偏っているため、薬学知識を吸収しやすいというメリットは確かにあります。既存の知識と紐づけて覚えることができるので知識の吸収スピードは上がります。
確かにスピードは確かに速いですが、それでも継続的な努力にはかないません。
しっかり学べば2~3年もすると文系出身MRも同じような吸収スピードになります。ご安心を
努力の前に知識差は簡単にひっくり返る

大学で学んだことは4年間です。
MRで必要な知識は長い社会人人生のなかでひっくり返るものがほとんどです。
大学4年間の文理の差など関係ありません。入社後の努力が重要です。
長期の導入研修がある
とはいっても文系の私には最低限の知識もないし不安という方もいらっしゃると思います。
しかしながら新卒で入ったMRには4~6か月の長期にわたる導入研修がありますので安心してください。
この研修では公益財団法人MR認定センター*1が行っているMR認定試験に受かるための4科目と自社品知識を叩き込まれます。
ちなみに昔は6科目ありました。最近統合再編成されて4科目に変わりました。
MR認定試験4科目一覧
- 医薬品情報
- 疾病と治療(基礎)
- 疾病と治療(臨床)
- MR総論
MR認定試験は医師の前に行くのだから最低限これくらいは知っておきましょうという試験です。6か月ちゃんと勉強すれば95%は受かる試験です。
会社の研修を信じて勉強しましょう。
ちなみにこの研修ってすっごいコストがかかっていまして
22万×6か月=132万
さらに滞在費、食費、会社、講師陣の費用、場合によってはボーナス
この様に、非常に高額なお金がかかります。
勉強しているだけで、これだけもらえる夢の様な研修だね。
もしMRになった際には会社に感謝して存分に勉強しMR認定試験を余裕で合格することを目指してください。
文系の人でも大丈夫です。はっきり言えます。
現場はMRになってからの努力を評価しています。
真摯に顧客の求めるニーズは何か情報は何か考え続けることが大切です。
本記事が文系の皆さんの背中を押すことが出来ましたら幸いです。