学生や転職者
・福利厚生の種類が気になる。
・福利厚生がいいって聞いたけど本当?
・今の会社と比べてみたい
・福利厚生の改悪があるってほんと?
こんな疑問をお持ちになったことはありませんか?
ふと気になった経験があります。
それらをカバーしてくれる福利厚生も
仕事選びの中でかなり大事なポイントです。
どんな福利厚生があるかわからないと
比較のしようもありませんよね。
網羅的に解説した記事はまだまだ少ないです。
②現在の福利厚生に関する風向き

福利厚生について徹底解説していきます。
製薬MRの福利厚生には
年収100万以上の価値がある
一般的に製薬会社の福利厚生は厚いです。
会社にもよりますが、多くの会社が
100万円/年以上の価値を社員に提供しています。
特に金銭的メリットの大きい代表的なものとして
- 借り上げ社宅&補助:100〜200万円/年の負担軽減
- 営業車私的利用制度:約40万円/年+駐車場代の負担軽減
- 日当制度:約50万円/年の支給
- 高額療養費の上限:ケースバイケースで負担軽減

借り上げ住宅や住宅補助はほぼ全ての社員に適応されます。

すごいわね!!

ここからは詳しく紹介するよ!
結論だけでOKという人は
他の記事も見ていってね!!
借り上げ社宅&住宅手当は最強
最初に外せないのはこれです!
製薬業界には厚い借り上げ社宅が存在します。
以下内容は業界の王、武田薬品工業の借り上げ社宅制度です。
独身寮 | 社有独身寮、あるいは1DK等の標準的なシングル向け物件を会社が借上げ、借上独身寮として貸与 |
---|---|
社宅 | 社有社宅、あるいは住環境・通勤事情等を考慮して適当な物件(3LDK等の標準的な家族向けタイプ)を会社が借上げ、借上社宅として貸与 |
会社ごとに期間や負担額の差はありますが、
社員の負担は1〜2割の会社が多いです。
23区内の
1DKですと安くても10万円前後
3LDKだと20万円はするでしょう。
その場合8〜16万円を会社が経費として負担してくれるわけです。

この金額は数ある業界の中でもトップクラスでしょう。
ただ、会社によって差はありますし、
『◯年目から負担額増加』というシステムの会社もありますので
就活中に社員に質問してみてください。
当サイトでもランキング化を検討しましたが、
福利厚生は細かいマイナーチェンジも多いので
実際に社員に聞いて確認する方法が確実です。

負担額一律数千円という会社も存在します。
営業車私的利用制度
2つ目が車両関係です。
地方配属になったMRには車は必須です。
その際に一定金額+ガソリン代を払うことで
営業車を私的利用できる制度があります。
一昔前は私用車を営業車として借り上げる
借り上げ営業車が主流でしたが、
現在は税務やコンプライアンス上の問題からこちらの制度が主流です。
大体1万円+ガソリン代実費で休日に営業車が使えます。
さらに営業車を止めるための駐車場代も会社負担です。
保険代や車検、整備費用等、車は
年間50万円前後のお金を使います。
それらが月々1万円で済むわけです。
これだけで40万円近いコストカットになります。
さらに大都市ですと
月3万円程度駐車場代がかかることも珍しくありませんが
それも会社負担になります。
年間12万円+ガソリン代で車所持は
かなりありがたい制度です。

とりあえず車が欲しい人には神制度よね!

都会でも所有できるのはメリット大きいよね。
でもこれも会社によって差があるので
社員に確認した方がいいね。

導入してないこともあるのよね。
日当制度
そして日当制度です。
日当制度自体は過去記事でも紹介しましたが
だいたい50〜60万円/月が非課税でもらえます。
営業に必要な経費という概念ですので、非課税です。
細かい金額の差はあれど、ほとんどの会社が導入しています。
だいたい毎月5万前後もらえるので
これだけで食費を賄ったり貯金に回すこともできます。


高額療養費の上限が低い
製薬会社は生命関連産業ということもあり
高額療養費制度の上限が低くなっています。
使う使わないは人によって差がありますし、
できれば使わないに越したことはないのですが
生命保険の組み立て等を考えると知っておいた方がいいでしょう。
ちなみに高額療養費制度はこんな制度です。
高額療養費とは、同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、
一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。引用:全国健康保険協会HP
世帯年収によって、実際の負担額は違うのですが
イメージとしてお伝えるすると
1ヶ月の医療費の手出しが約8万円を超えると
それ以上は払い戻される制度です。
つまりどれだけ高い薬や治療を行っても
保険診療の部分は8万円を超えません。
(非保険の食費等は除く)s
その上限が製薬会社の社保入会者は
低く抑えられていることが多いです。
製薬会社って
高額療養費の上限が低い事多いんですが、みなさんどれくらいですか?— チクチク@お薬ブログ (@mrnetinfo) July 22, 2021

聞く限りおおくの会社が2万円くらいですね。
高い薬を使い続けなければならなくなった時に
大きな力を発揮します。
治療に使う生物学的製剤やJAK阻害薬は月の自己負担が3-5万円以上
この他に他の家族の診察料や疾患の治療費がかかると
自己不負担が10万を超えることも珍しくありません。
多くの製薬会社では8万円が返ってくるわけです。
ここまで自己負担が少ないと
医療保険でリスクを緩和する必要も少なくなります。

万が一の時は大きな金銭的メリットとなりますね。
その他

ここからは
金銭的メリットはそこまで大きくないけど
見逃せない福利厚生をかんたんに紹介します。
持株会
まずは持株会です。
自社株を買うと10%前後多く株をくれます。
ローリスクで10%の利益を得られます。
ただ、
- 10%もらえるのは最初だけ
- トータルの利回りは低いケースもある
こんな理由から長期でもちづづけるよりも
短期的に回収して他の投資に回した方が効率はいいです。

貯金して寝かすよりはマシではあります。
資格補助
資格補助も導入している会社が多いです。
資格取得時の負担を5割〜全額負担してくれます。

育休制度
これはお金は関わりませんが、ワークライフバランスを考える上で重要ですので紹介します。
育休制度も会社によってバラバラではあるものの充実している会社が多いです。
特に内資の育休は充実していて3年を超える会社も存在します。

国内10社の育休期間表を紹介します。
※2020年各社採用HPから作表
アステラス製薬、エーザイ、塩野義製薬は3年
アステラス製薬、エーザイ、塩野義製薬は3年の取得が可能でした。
3年はとても長い数字じゃないでしょうか?衝撃的です。
3人子供生むとすると
7~9年くらいは育休です。
2人の出産でも4-5年は育休になります。
これだけ休むとMRの場合は売る製品構成もかなり変わりそう
なので復帰後の会社のサポートも重要かもしれません。
しかし、これだけ休めれば子供の成長は十二分に堪能することが出来ますし
なにより3歳までの期間を一緒にすごせる
メリットは計り知れないのではないでしょうか

協和発酵キリンは2年 武田、第一三共、大日本住友は生まれた日で変動する
協和発酵キリンは2年間
武田薬品工業、第一三共、大日本住友製薬が1年6ヵ月または1歳を超える4月末までの長い方となっています。
つまり1歳6ヵ月から2歳(最大)とれるということです。
生まれた日によって半年くらい期間が違いますが、
これはおそらく保育園の入園を考慮したものですね。
保育園は3月が最も入園困難で、4月が最も入りやすいです。
したがって希望の保育園がある場合は4月に入園させることが最も入りやすいです。
どんな家庭でも4月に保育園に入るチャンスを与えることで
保育園に入れないというリスクを最小化し、
希望の保育園に入れる確率を上げているのでしょう。

この制度がない場合は11か月で入園しなければならず、
真学一緒に過ごしたい親にとっては
不満が生まれますよね。
中外製薬と大塚製薬は結構短め
中外製薬は1年2ヵ月、
大塚製薬は原則1年、保育園にはいれなかった場合は1年6ヵ月です。

どこでもいいから入れてこいというスタンスですね。
日本の多くの企業が同様のスタンスですし、
育休が機能していないような企業もあるようなので批判はできません。
ただ、ダイバーシティの時代なんですから
子供の発育に親が必要な期間とか
保育園に入りやすい期間というのは考慮してほしかったなと感じます。

育休に関しては他企業に出遅れているなという印象です。
育休小括
子供って1~3歳くらいまで目まぐるしく成長するので
少しでも長く一緒に過ごせる会社って素敵じゃありませんか?
保育園選びも子供の成長には重要ですが、
- アステラス製薬
- エーザイ
- 塩野義製薬
- 協和発酵キリン
- 武田薬品工業
- 第一三共
- 大日本住友製薬

希望の保育園に入園できる確立が高いのではないでしょうか?

次に進むわよ!
変わり種:スーツ改造費
湿布で有名な○光さんは湿布を貼っている姿をわかりやすくするために
スーツの各所が剥がれる特殊スーツを持っています。
このスーツは通常のスーツを改造するのですが、
その際の費用も経費として支給されています。

なおマジックテープverとチャックverがあります。
え?そこから?って部分で裂けますw

税制の透明化の流れと
収益悪化で改悪傾向にある
ここまで製薬会社の福利厚生を紹介してきましたが、
現在は改悪傾向にあります。
- 長期的な薬価ダウンによる収益悪化
- 税制のグローバル化

わかりやすいですが、
各国で税金に関する考え方に差がありまして、
- A国で経費として福利厚生にできるけど
- B国では認められない…
内資製薬会社のグローバル化が進む中で
こんなことが起こっているんですよね。
国ごとに税金への考えには差があって複雑化しやすいので、
シンプル化してわかりやすくするために、
福利厚生を基本給に内包する流れになっています。

まとめ
製薬MRの福利厚生には年収100万以上の価値がある!!
これをテーマに製薬会社の福利厚生について紹介してきました!
100万円どころではなく
かなり大きな金額が福利厚生としてあること
改悪の流れがあること
こんなことが
ご理解いただけたのではないかと思います。

かなり恩恵を感じています!
福利厚生で不満が出ることは
少ない業界でしょう!