【この記事の概要】
- 上野厚労相はドラックラグ・ロス問題に熱心な人でした!
みなさんこんにちは
あなたのスマホのお薬妖精です!
2025年10月21日高市早苗内閣がスタートしました!
その中で決まった厚生労働大臣…
上野賢一郎って誰?
って思いませんでした?
チク子正直、誰?って思った。
製薬会社の社員として、
「天龍人」こと厚労大臣の考え方は
絶対に押さえておかなきゃいけない。
でも正直ノーマークだった…



いうわけで、特急で
過去5年分の国会発言を
総ざらいしてみました。
結果──見えてきたのは
もしかするとドラックラグ・ロス問題
最終的には薬価制度改革に
ポジティブかもしれない…
というちょっと信じられない事実
この記事では、
- 上野氏の背景
- 上野氏の国会議事録の薬価政策に関する発言
を、上記2点を分かりやすくまとめました!



「薬価改定はどう変わるのか?」参考にしたい医療関係者・MRの方は、ここで一気にキャッチアップしてほしいです。
上野賢一郎 氏の経歴
まずはストーカーのように
上野氏の経歴を洗っていきたい!
と思います。
基本プロフィール
- 生年月日: 昭和40年8月3日(1965年)
- 出身地: 滋賀県長浜市
- 学歴: 京都大学 法学部卒業(平成2年3月)
- 所属政党: 自由民主党(自民党)衆議院議員(滋賀県第2区選出)



長浜市といえば
今年ノーベル賞をとった
坂口志文先生も長浜市出身だね!



2025年は長浜year!
主な経歴・職歴
- 自治省(現:総務省)入省(平成2年4月)
- 第44回衆議院議員総選挙で初当選(平成17年9月)
- 政務官・副大臣などを歴任
- 国土交通大臣政務官
- 財務副大臣(複数回)
- 自民党内での役職:副幹事長、財務金融部会長、経済産業部会長 など



財務畑なんだね!
でも厚労大臣は財務経験者の
イメージがなんかある



財務畑には身構えちゃうよね…
特記事項
- 出身地である長浜市の「商店街の荒物屋の長男」という家庭背景も紹介されています。
- 官僚出身(自治省/総務省)から政治家へ転身したキャリアを持っています。



より詳しくは
公式サイトを見てみよう!
薬価改定の方向性について
ここから実際の発言を見ていきます。
調べてみると上野賢一郎氏は
近年イノベーションの評価と
ドラッグラグ・ロスについて発言しています。



特にラグロスについては
魂を感じます…
イノベーションの評価
その中でも特に見て欲しいのが
この発言!
未承認薬の増加の要因は、日本市場に魅力がないこと、度重なる薬価改定で予見性が低下をしていること、新興バイオ企業が日本に進出をしないことなどがその大きな要因かとは思いますが、そこで、加藤大臣にお伺いをいたします。
薬価の観点からでございますが、欧米ではその重要性や効果が高く評価をされている薬剤について、日本国内における未承認薬が増えている現状に鑑み、創薬のイノベーションを薬価の上でもしっかりと評価をしていく、そのような仕組みが必要と考えますが、いかがでしょうか。
第211回国会 衆議院 予算委員会 第11号 令和5年2月15日



もうこれで十分でしょう…
薬価を見てくれる人が
大臣になった!
実際個人HPでも





現在の医薬品問題を
ちゃんと認識してくれているのは間違いなさそう。



だた物価連動の薬価制度に関する
国会答弁は見つけられなかったわ!
ドラックラグ・ロスに対する発言
ここからは魂を感じる
ロス問題の国会答弁を見ていきます…



ちょっと引用多いですが、ぜひ全て読んでいただきたいです!
第211回国会
進行性の難病は時間との闘いであり、命に関わる切実な思いで新薬を待ち望んでいらっしゃる患者さんがいらっしゃいます。このような思いに、政府はどのように応えていくのでしょう。既に欧米で承認をされた薬剤のうち、進行性の難病で患者団体等からも強い要請がある我が国の未承認薬については、早期の使用が可能となるように、更に踏み込んだ対応を検討すべきではないでしょうか。
第211回国会 衆議院 予算委員会 第11号 令和5年2月15日
必要な人に必要な医薬品を届ける、先進国であれば当然のことが困難になっているのではないでしょうか。ドラッグラグ、承認が遅れるだけではなくて、ドラッグロス、そもそも国内に入ってこない、そういった懸念があります。
世界で新たに開発をされました医薬品のうち国内で未承認の薬の割合は、二〇一六年を底にして上昇に転じています。二〇二〇年現在で七二%に上っております。その半数は抗がん剤や希少疾病用の医薬品など、他国で特に医療上必要性が高いと優先的に承認をされる、そのような薬であります。
世界では、スタートアップ企業が医薬品開発の主流となっています。アメリカでは、新規医薬品の約半数がスタートアップ企業での開発によります。我が国では二%にすぎないわけであります。我が国でバイオ分野で新薬開発を進めているスタートアップは百社に満たないと言われていますが、アメリカでは二千五百社存在をしています。我が国でこれまで上場したバイオベンチャーは三十社、時価総額は八千億円でありますが、アメリカでは四百社以上、時価総額は九十五兆円です。百倍以上の圧倒的な差がついていると言わざるを得ません。
まずは、我が国発の創薬スタートアップの成功事例を多数生み出すことが必要であろうかと思います。
第211回国会 衆議院 予算委員会 第11号 令和5年2月15日



令和5年2月15日の段階では
ラグロスの概要を踏まえた質問をしてくれています。
第213回国会
今直面しているドラッグロス、先日もALS患者の皆さんと一緒に新薬トフェルセンの早期承認の要望を行いましたが、今直面をしているドラッグロスの問題、あるいは近い将来必ず直面をするドラッグロスの問題にどのように対応するのか、厚労大臣の所見をお伺いしたい
第213回国会 衆議院 予算委員会 第9号 令和6年2月14日
ドラッグロスの問題につきましてお伺いをしたいというふうに思います。
時間がありませんので簡単に申し上げると、今、日本で、新規モダリティーといいますか、新しい薬の作り方というのが、これからの新薬創出の非常に鍵になっておりますけれども、そうした分野で見ても、現時点では二十五品目、それから将来的に、欧米ではもう承認申請に行っていたり、あるいはフェーズ3に治験が行っていたりするところで、日本では全く開発余地がないのが百二品目あるということでありまして、こうしたドラッグロス、これが深刻化する可能性が非常に高いわけですね。
第213回国会 衆議院 内閣委員会 第13号 令和6年5月8日



ALS治療薬のトフェルセンの
後押ししてくれたみたいですね。
第217回国会
進行性で致死的な難病ALSの新薬が世界に先駆けて我が国で承認をされ、それが保険収載また上市をされても、実際に使えない患者が多数今存在をしていらっしゃる、この状況についてどのように認識をされているのか。そして、限定出荷の解除に向けてこれから具体的にどう取り組むのか、方針をお聞かせいただきたい
第217回国会 衆議院 厚生労働委員会 第26号 令和7年6月18日
大変期待されて登場した新薬でありますので、その状況でこれから二年も待たされるという状況は、患者の皆さんにとっては本当に絶望しかないと思うんですね。(ALSの治療薬ロゼバラミン筋注用の限定出荷を受け手の発言)
第217回国会 衆議院 厚生労働委員会 第26号 令和7年6月18日



ALS患者に薬が届かない状況にもアプローチしているのね
このように薬価問題とからめて
新薬が日本で承認されない
“ドラッグラグ・ロス”に言及し、
創薬のイノベーションを
薬価の上でもしっかりと評価していく
仕組みの必要性を強調してくれています!



大臣になってもこの道を
歩んでくれることを切に願います!




まとめ:上野厚労相の就任で薬価制度は転換点へ
上野賢一郎氏は、財務出身ながらドラッグラグ・ロス問題に一貫して関心を示し、 「創薬のイノベーションを薬価の上でも評価すべき」との姿勢を国会で繰り返していました。
薬価改定の頻度や算定ルールの具体的変更などは当まだ不明ですが、 イノベーション評価の強化、未承認薬・供給制限対応の改善などの議論が推進される可能性があるのではないでしょうか?



今後の中医協審議や厚労省方針に注目しつつ、 「薬価=コスト抑制」から「薬価=価値評価」への転換点を見極めていきましょう!





