【老けないための基本知識】サーチュイン遺伝子の役割と老化の関係

チクチク
お疲れ様です。永遠に20代でイチャコラ過ごしたい社畜です。

老けたくない!!永遠に若々しくいたい!!っていうのは人類永遠のテーマですよね。

若々しい方がモテますしね!楽しい遊びもずっとできます!

チク子
ぶっちゃけた話、永遠にモテていたいわ!
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でも、時は無情なもので、人はどんどん歳をとっていきます。

そして加齢に伴い各種、疾患にもかかりやすくなっていきます。

まぁこれって当然ですよね…それが通常の認識です。

 

でも実は加齢のスピードって人それぞれで違うんです。

下の写真はある双子の有名な写真です。双方ともに40歳ですが左側の女性は22歳から喫煙を行っています。

引用:Women unaware of smoking risks

チク子
全然顔が違う…老けたくなかったらタバコは禁忌ね!!
現在、老化に関する研究は加速度的に進んでおりまして、さまざまな要因が老化を加速したり止めたりすると考えられています。
そして、老化に関連する遺伝子はいくつか種類がありますが、
その中で最も有名なものがサーチュイン遺伝子です。
老化と健康は密接に関連しています。なのでサーチュインという言葉はMR活動の現場でも稀に出てきます。
ただ例によって専門用語で書かれていることも多く、概要を掴める記事はほとんどありません。
チクチク
そこで今回はサーチュイン遺伝子とは何なのか?わかりやすく解説していきます。
当記事の目的
・サーチュイン遺伝子の概要がわかります。
・サーチュイン遺伝子のメカニズムの基礎がわかります。
・サーチュイン遺伝子が老化を抑制する理由が確認できます。
チクチク
なお本記事はハーバード大学医学大学院遺伝学教授、同大学ポール・F・グレン老化生物学研究センター共同所長。老化と若返りの第一人者であるデビッド・A・シンクレア博士著『LIFE SPAN』を参考に書かれています。
チク子
気になったら最後にリンクを張っておくのでご確認ください。
2640円という値段の割にめっちゃ分厚いわよ!
もくじ

サーチュインって何?

それでは実際にサーチェインについて紹介させていただきます。

かなり噛み砕いて端折りつつさせていただくため

いくつかの項に分けて解説していきますが、まずは簡単に予備知識を紹介します。

 

予備知識:DNAとヒストン&クロマチンの機能

サーチェインの機能を語る上で欠くことができないのが、DNAとヒストンです。

チク子
はい知らない単語キターーーーーー
チクチク
めっちゃ端折って紹介するので安心してください。

DNAは皆さんご存じですよね?われわれがもつ生物のカタログともいわれる物質です。

真核生物では細胞核内に収納されています。

 

でも、じつはDNAってめちゃくちゃ長い物質なんです。

人だと大体2mくらいあるって言われています。

チクチク
ちなみに核は10μmです!!
2mある物質を10μmの核に押し込まなければならないんです!
この難問にどう立ち向かったかというと、折りたたむことで対応しています。
ヒストンという球体のタンパク質にDNAを巻き付け、
それをさらに束ねることことでクロマチンという構造体を作ることでスペースを確保しています。
チクチク
DNAはヒストンにこんな感じで巻き付いています。

これがさらに束なってまとまったものがクロマチンです。

さらにこのヒストンへのDNAの巻き付き構造は、ただ巻き付いているだけではなく機能も持っています。

 

具体的には

・ヒストンへの巻き付きが強い→DNA情報を読み出す酵素がくっつけない→DNA情報が読み込めない
・ヒストンへの巻き付きが弱い→DNA情報を読み出す酵素がくっつける→DNA情報が読み込める
ざっくりいうと
生物はヒストンへの巻き付きの強弱をつかってDNAのスイッチをON、OFFしています。
イメージはこんな感じです。
爪になる細胞
よし!!ここでは爪を作ろう!!
ヒストン!!DNAの制御よろしく!!
ヒストン
よっしゃ!!爪な!!
爪遺伝子コードしたDNAを緩めて、
その他のDNAは変なことしない様にキツくしめこんでおくわ!!
爪になる細胞
オッケーよろしく!!
これで爪の遺伝子だけ読み込めるな!!

 

実際はもう少し複雑に制御されていますが、

大体こんな感じで必要な時に読むべき遺伝子、読む必要のない遺伝子を分けて制御しています。

 

サーチュイン遺伝子の役割

ヒストンに関する予備知識がわかったところで、サーチュイン(Sirtuin)の概要と役割を紹介していきます。

 

サーチュインって遺伝子の名前なんです!!

ほとんどの生物が持っている古典的遺伝子です。

その為、いろんな種類が発見されています。

 

一番最初に酵母から見つかったのがsir2でして、それからSir-tuin(2):サーチュインと呼ばれています。

チクチク
ちなみ哺乳類ではSIRT1⁻7の7種類見つかっています。

 

サーチュイン遺伝子にはサーチュイン酵素の情報がコードされています。

チク子
ややこしいわね…そのまんま名前引っ張ってくるのかよ!

サーチュイン酵素はヒストン脱アセチル化酵素と呼ばれています。

名前の通り、ヒストンを脱アセチル化するのがサーチュイン酵素なんですが、

脱アセチル化されるとDNAがヒストンにきつく巻き付き、DNAが読み込めない状態を作ります。

 

つまり

サーチュイン遺伝子の役割は

DNAをヒストンにきつく巻き付け、DNAが読み込めない状態を作ること。

チクチク
これがメイン機能です!!

 

サーチュイン遺伝子は各所でDNAのヒストンへの巻き付きをコントロールすることで

適切なタイミングで適切な遺伝子が発現する様にコントロールする遺伝子なんです。

 

役割その2:遺伝子修復のトリガー

さらにサーチュイン遺伝子は傷ついた遺伝子修復のトリガーとなることもわかっています。

遺伝子は日々膨大な傷を負っています。紫外線とか物理的ダメージ等さまざまな要因でダメージを受けます。

ダメージを受けた際にはさまざまなシステムで修復が行われますが、その際にサーチュイン酵素も大きな役割を担います。

 

 

サーチュイン酵素がやってきて破壊されたDNAをきつく締めこみ、翻訳をストップします。

またサーチュイン酵素は普段は『細胞分裂を止める遺伝子』にくっつき制御していますが(細胞分裂を止めない様にしている)

破壊されたDNAの要請に伴い『細胞分裂を止める遺伝子』を離れることになり、同時に細胞分裂も止まります。

 

簡単にまとめると、破壊されたDNAの要請で出動したサーチュイン酵素は

・破壊されたDNAの翻訳自体をストップ
・細胞分裂自体もストップ
チクチク
こんなことを行います。
でもこれってよくよく考えると至極当然な内容なんです。
DNAが破壊されたままDNA情報が読み込まれたら間違ったタンパク質を作ってしまいます。
さらに破壊されたまま細胞分裂すると間違った細胞が増えてしまいます。
なので
これらを止めた上で、DNA修復を行うことでエラーのないDNAを保っているんです。

サーチュインが十分働くと老化が抑えられる

適切なタイミングで適切な遺伝子が発現する様にコントロールする遺伝子であるサーチュインですが、

冒頭でも述べた通り老化に関連する遺伝子だと考えられています。

具体的には十分なサーチュイン酵素があると老化が遅くなる…ひいては若返る可能性もあると言われています。

チク子
最の高かよ!!
働け!!ワイのサーチュイン遺伝子!!!
でもなんで?
チクチク
それは簡単で『適切なタイミングで適切な遺伝子が発現しない事』
そしてそれを助長すること。それが老化の本質だからなんだ!
老化と遺伝子読み込みのイメージ
・肌の水分量低下→ハリを与える遺伝子を読み込めない→シワの発生
・脂っこい食べ物を食べる→消化を強化する遺伝子を読み込めない→胃もたれ
・筋肉損傷→筋肉を作る遺伝子を読み込めない→筋力&速度低下…etc
こんな感じで、老化やそれに伴う病気は引き起こされると考えられています。
そして適切な遺伝子を十分読み込めなくなる原因として解明されているものが
サーチュイン遺伝子の活性低下や混乱です。
活性低下や混乱により、ヒストンへの巻き付きが乱れ、読むべきタイミングで別の遺伝子を読み込んでしまったり、そもそも読めなかったりしてしまい上記のような老化現象を引き起こしてしまいます。
チクチク
そして悲しいかな…さまざまな要因でサーチュイン遺伝子の活性は落ちたり混乱してしまうんです。

 

サーチュインが混乱する原因はその役割にあります。

先ほどサーチュインの役割は

・適切なタイミングで適切な遺伝子が発現する様にコントロールする
・DNA修復の際に読み込みと複製を止める
このように紹介いたしました。
サーチュイン遺伝子が活性化しサーチュイン酵素が十二分にある環境やダメージが少ない環境だと、これらは過不足なく行われます。
しかし、
  1. DNAの修復かあまりにも大きい
  2. DNAの修復の頻度が多い
  3. なんらかの要因でサーチュインが低活性化する

こういった要因が重なりサーチュイン酵素の絶対値がたりなくなると、修復のために複製を止めるのに精いっぱいになってしまいます。

するともう一つの役割である『適切なタイミングで適切な遺伝子が読み込めるようにコントロールする』業務が不十分になります。

チクチク
結果、生物は環境に対する適切な反応が十分に行えなくなる=老化してしまうんです!!

小括

ここまでサーチュイン遺伝子の基本的役割とシステムを紹介させていただきました。

『適切なタイミングで適切な遺伝子が読み込めるようにコントロールする』業務を阻害しなければ老化は防げそうですよね。
そしてそれを達成するためには、
サーチュイン遺伝子が活性化しサーチュイン酵素が十二分にある環境やダメージが少ない環境を保てばいいわけです。
つまり
  1. サーチェインを活性化する
  2. DNAダメージが少ない環境を作る

これが老化抑制に大事だということがわかります。

 

チクチク
次回はそのための方法とわかっている事、そして現状生まれているNMNサプリ問題に迫っていきます。

 

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